異方性源氏パイ

最近何故か、中々に人生が豊かである。別に金がある訳でもないし、寧ろ金は無い。


豊か?そう、新しい何かに触れ続けている。毎日が違う日で、1日1日を区別できる。僕はこれだけで楽しくやっている。単純である


大事なことは常にシンプルであるべきだと思う。新しい何かは経験を己に刻み付けるし、その経験から、また脈々と流れる血液のように幾重にも分離し、出会い、繰り返す。そしていつか自身でも新しい価値を見出せるのかもしれない




こんな感じのことを、源氏パイの袋を開けながら私立入試前日の中坊を前にぼっーと考えていた


僕は、半分寝ながら過去問を解いている生徒を横目に源氏パイの断面をぼっーと眺めていた。暇だった、とても



ふと、最近何かに取り憑かれてる僕は、寝ている状態の源氏パイをそのまま口に運び入れようといたが、ふと、クルリと源氏パイを90度反転させた


要するに、私は源氏パイの層に対して垂直に歯を当てたかったのだ。そうすれば、特に何の変哲もないただの源氏パイに変化を与えられると考えた。


縦にした源氏パイをゆっくり口運ぶ。しかしながら思いの外、口を大きく開く必要性があった。かなりの誤算であった。正直後悔した。直後、顎の下に激痛が走った。つった、顎を。生まれてこの方経験が無かったので驚いたが、


ほんの少し、人生が豊かになった気がしたのであった。



三立製菓 ミニ源氏パイ 40g×8袋

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