こんにちは、神父さん

どうぞお入り下さい


「私は今年23の学生です


そうですか、ご用件は?


「今日は飲み会があったんです。というのも、気の知れた友人とのではなく、社交場としての付き合いとしてのです。簡単な学会が昼間にあったもので、それでです。


ほうほう、それで


「私は今日は発表はしなかったし、研究室の同期の奴らとテキトウに飲んで帰るつもりでした。教授陣の親父さん達を相手にするのはそれはそれは大変な所業ですからね。


それで


「僕らはとりあえず席に着きました。しかし一つのテーブルを占領しきることは叶いませんでした。当然、余りが出た訳です


そこに、女の子が入り込んで来た、と?


「そうです、流石神父さん。二人もです。しかも奈良の高専五年生、歳は20歳です。奈良とか京都の感じの訛りもあり、兎に角、半分女子高生みたいなもんですよ。それが僕の前に座りました


何かしたんですか?


「まさか、私にゃそんな勇気はありませんからね。ただ、嘘をつきました


嘘?ほうほうそれが告解の内容ですか


「はい。そうですね、彼女らは要するにまだ女子高生です。高専というものそういうものだそうで…会話も話題も何かきゃぴきゃぴしてるんですよ、勿論私は苦手です。話せる訳がありません、彼女らと、通常運行では


そこで、貴方は臨時の便を出したと


「そうですね、少々違いますが…とりあえずトイレに臨時の便を出しに行きました。thinkingタイムです。酔ったなかくらくらしながら便器に座り思考を巡らせました、それは彼女達に、女子高生という聖域に近い彼女らに興味があったからでしょう。


ほう


「とにかく、彼女らは東京にかぶりつくように我々にやたらめったら質問してました。そして明日の日曜日は東京観光して帰る、というのでオススメの場所等を盛んに聞いてきました。僕はとうとう便器から立ち去り、重い口を開きました。


………


「原宿は?」


……………



「これは、もうほとんどバルスです。破滅の言葉です。だって、ワタシハラジュクノコトナンモシリマセンカラ。案の定、彼女達の目はキラキラ輝いている。そして彼女らの口からポンポン絶え間無く高密度のものが降ってきた。クレープクレープタベタイデス。マリオクレープガイイデスカ?ブリュレ毛サイキンハヤッテルデースよね?……☆♪


…………………


「あ、あ僕もよくクレープ食べるよ原宿で。ナニタベルデスカ?オススメナンデスカ?☆☆えーとね…と、とりあえず、あの〜全部入ってるやつ!!そうマシマシのやつ!マリオノデスカ?♪そりゃね、やっぱ原宿来たらあれよ!


…………………


「神父さん…あの、マリオって何ですか?