10年前は何をしていたか、ちょっと考えたかもしれない。
当時のわたしは高校2年だった。
何を考えてたとかなんにも覚えてない。部活をやっていた訳でも、受験に向けて勉強をしていたとか、そういうのも多分ない。
今でも二、三ヶ月に一度この日を思うことがあるが、自分についてとくに何も得られない。
覚えているのは、地震の瞬間はパスタを茹でていた。それで慌てて火を止めた。
10年先の。2031年に本日のこの瞬間を思ったとして、とくに何も得られないという事態に見舞われるだろうか?という問いに対して、どうなるか、正直なところ予測が立たない。
それは10年後の私が存在したとして、現在のそれをどう評価するかという話なので。10年後の私というよくわからない生き物が備える価値観による。
わたしは、とくに何も得られないという事態になると、敢えて予測しとこうとおもう。
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10年振りといえば私は最近スティールボールランを読んだ。全巻買い揃えてしまった。
過去に中途半端に読んだもので、ナンバリングでいうところのジョジョ奇妙な冒険第七部に相当するものだ。
本作は一応は、馬でアメリカを横断するレースだ。
本作は実際のレースの裏側には大統領やローマ正教による聖人遺体をめぐった策謀が渦巻き、奇妙に展開される。
これはジョジョ的なコンテクストで普通に読むとそうはなるのだけれど、これをアメリカ横断サバイバルという違った視座でみても超面白い。
ゆるキャン的な視座で。
ベア・グリルス的なそれで。
やはり荒木飛呂彦の作品はどの角度からみてもエレガンスで洒落が効いてる。
馬はないので自転車サバイバルがしたくなる、そんな逸品。