親父がとうとう禁煙外来にいった

私の父は、来年?還暦を迎える。もうかれこれ10年以上に渡り10回以上は禁煙を試みようとした


毎回残念無念、見事に撃沈。1週間と持たない


父曰く、やはり原因はイライラにあるという。その起源はタバコを吸いたいという欲求に対するイライラではなく、仕事で上手くいかないことによるイライラらしい。


要するに仕事をしてるうちは不可能だという見解。だから退職するまでは諦めようと言っていた


しかしチャンス到来。今年の一月。父は母と海外旅行に行くために一ヶ月のたまたま休暇を取ったのだった…(海外旅行自体は5日で帰ってきた)


何故か拒否し続けた禁煙外来(本当に頑なに今まで断っていた)まで受診し始める、おおこれは今までにないパターン。順風満帆、今度こそはいけるのでは?


ガムも結構慣れてきたし、好感触なよう


そして、父は語った


「いやー、禁煙するとやっぱりいつもより気分がいい。お前は分からないだろうけど、ほんとだよ。嘘はついてない。こう、なんか何もかも全てが上手く噛み合って円滑に物事が進む気がするんだよ。年末少し進みかけてた話に今すぐにでも着手したい、ほんとに、平日家で洗濯物入れてる場合じゃないよ」(確かこんな感じ)


禁煙外来に行って一週間くらいかな?今日僕は少し早めに切り上げて夕方、家に戻った。


マンションのエレベーターから降りると父の部屋が煌々と輝くのが見える


澄んだ夕暮れ、冷たい空気を纏った身体がゆっくりとドアを開ける


あ、


親父の部屋は玄関寄りだったのですぐ気付いた、入った瞬間のモアっと生温い風とそれに付随する、あの香り。


そっと父の部屋をみてみる。何やら忙しなく動いていた。多分、あれは見積書だろうか