2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

シフォンケーキ

日曜の朝、家族みんなでカフェにいった。 そのカフェは初めて行く店だった。私が豆を買い足したいといったら妻が一番いい意味で適当に店を選んでくれた。 その日の午後、私がシフォンケーキに血眼になっていたのは、紛れもなく午前中の珈琲屋の経験が影響し…

プロポーズ

土曜日ということもあって図書館にきた。こんなラフな格好できたことを恥じた。休みの日にいく図書館なんてラフでいいだろと真っ当な意見をいただけるのはありがたいのだが、今日に限ってはデラックスコースでクリーニングしたスーツで身を固めてもやり過ぎ…

2Lのツッコミ待ち

2Lペットボトル。 サントリーの天然水。 この透明な文鎮を毎朝会社に携えていくのがいつしか日課となった。これはこれは、身も蓋もないことを言うとこれはただのツッコミ待ち、言うところの儀式なのである。しかしその期待値のわりに水は重すぎるのは言うま…

お前、仕事しろ

なにも身体から力が出ないというときがある。鯉のぼりのようにただ春風に揺られていたいと思ったが、あれは屈強な筋肉系YouTuber達の黒帯のようなもので少なくともpc前でくたばっているこの自堕落の極まった現在の私が、やることではない。てか出来ない。 私…

氷を作る人

冷凍庫に溢れんばかりの氷がわんさかあるのをみると、明らかにわたしではない「他の存在」を感じる。そう、他者の存在。それは言うまでもなく妻なのだけど、わたしなんぞは「おっ!氷が無くなったな?」と思ったところで、製氷機に水を入れるという善行を生…

大人になれない拡張現実

落ちてきた玉ねぎが足の甲に直撃した。骨ばった足にぶつかった玉ねぎは蹴鞠のようにポンと跳ねることもなく、鈍い音だけを残して机の下を気持ちよく転がっていく。 玉ねぎはこんなにも壮観に転がるのか、ならばインドのタージマハルもよく転がり螺旋を廻るか…

妻という条件

肺炎療養2日目。 雨だ。 そこら一帯の道ばたを足早に歩くおじさんは、恐らくこの街の優良企業に勤め人であるのはほぼ間違いなく、決して平坦ではない修羅を幾度となく潜り抜けた猛者であろうし強靭な精神と肉体を備えた存在。 彼らの作った世界を享受して我…

懺悔:娘の保育園の連絡帳について

なんてわたしはダメな大人であろうか? この凡庸すぎる想像力.... 私は毎日、この娘の日常を綴った連絡帳を心の栄養源にして生きているのだけど、これほどまでに何か別のイマジネーションを歓喜してしまうっくそぉおおおおお俺はクソだと思いつつ、純真さと…

肺炎療養1日目

おもちゃ。特に子供のおもちゃは小さな可愛いピアノとか愛おしいおままごとのセット、オタマだったり、べりべりマジックテープでくっつく茄子だったり、トマトだったり、木でできたコンロだったり。 これらのものは、実用品を元に作られた模造品であり、実際…

昼休憩

疲れたーと思ってベッドの中で大きく伸びをする。嫁は職場に、娘は保育園に。わたしはベット。もうお昼になったからあと半日延々書類作成を頑張るフリをすれば、今週は逃げ切れる。 今週の残務は来週にそのまんま移行される。いわゆる先延ばしは、別にわたし…

11連休

俺は働いていないが、休みの慣性が働き続けたので、結局連休明けの昨日今日を休んでしまった。ただ一日を無駄にしたという気分だけが残った。 仕事にいっても特に面白くなく1日が終わるし、休んだところでゴロゴロ横になって気付けば夕方というのは結局のと…