津田沼の駅を出る。私はマックに吸い込まれた
長蛇の列、まぁ土曜の昼ならこんなもんか、と思いつつ並ぶ
しかしこれは明らかだった。列の流れが全くと言っていいほど皆無なのだ
私は身体を列から乗り出してレジの方を見た
先頭には一人の初老の男。
店員「ですから、今だけダブルチーズバーガーがお得のトリプルチーズバーガーになるんです
「いやだからわしゃ今日はダブルチーズバーガーの気分でな
「それではダブルチーズバーガーで宜しいですか?
「そのあんたの言う何とかチーズバーガーとは
なんじゃ
「通常のダブルチーズバーガーよりお肉とチーズが一枚多いんです…
「それを先に言えい馬鹿やろうが全然得じゃないか
「申し訳ございません、それではトリプルチーズバーガーに致しますね
「少し待ってくれ………やっぱりダブルチーズバーガーで頼む
正直、なぜこの男が最終的にダブルチーズバーガーを選択したかは私の知る由はない。
トリプルチーズバーガーという物量に単純に恐怖したのか、それとも新参者を受け入れる器が用意出来なかったからか
私は何の迷いもなくそれを選択した