それは、間もなく朝日が顔を出そうという頃合いだった。私は独り、細い四脚のコンロに薪をくべて火をつけ、震えながら両手をさすった。私の前方にそびえる雪山ー緩やかな裾野、そこから続く急峻な線が暗闇を切り裂き、天高く昇っていく。目の前にある薪から…
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