晴天のお昼時、わたしの今日は、セブンのレジに並ぶOLの何気ない一言によって始まった
「今日のお弁当まっ茶色なんだよなー」
この瞬間は、突然訪れた。一切の予告もなしに。わたしは雷でも撃たれたように、手に持っていた伊右衛門をぐっと、強く握った。それから会計を済ませて、東口のバスターミナルに向かった。
そして、昼間の夜行バスに乗り込む。それは高速バスが今までわたしにとっては「夜中に走行する」というのが常であったから、この表現が何かとしっくり来てしまう。
乗り込んでからは、先程セブンで入手した、じゃがりこを食べる。夜行バスでじゃがりこを食べるのは熟練の技術が必要で、噛むことは決して、許されない。舌の上で転がしながら軟化させて飲み込む。この方法しかない。しかし昼間の夜行バスの場合はこの心配はなさそうである。胸を張って、堂々と、じゃがりこを頬張ろうではないか