3・16

今日はすき焼きを食べた。

実家から送られてきたので。ありがたい。

すき焼きの逸話みたいのが調べていたら出てきたので、ちょっと紹介したい。

 


田中角栄大平正芳は築地ですき焼きを食べた際に、辛い味好きの角栄は醤油を多量に入れまくって、甘い味好きな大平は多量の砂糖を入れたため鍋の中がカオスな状況になって、味も何もわからなくなってしまった。

それからは、二人ですき焼きに行く際は、二人の鍋を別々にして用意するようになったという。

 


わたしと妻の間ではこのような事態にはならなかった。

それは二人とも甘過ぎるのも辛過ぎるのも、その両極にしょうと思わなかったからだ。

 


仮にわたしが角栄とすき焼きを食べるという世界が存在したとして。

角栄が醤油を注ぎ始めたら、待ったをかけられたはわからない。その世界のわたしは秘書かもしれないし、官僚かもしれないし、はたまた大臣かもしれないけれど。

角栄が先輩で総理大臣のポストに既についていたなら、わたしは醤油が鍋に注がれるのをただ唖然として見ることしかできないだろう。

ジョロジョロジョロ。

わたしの身体は動かない。というより、まったく動けない。

わたしが望まない世界に、傾こうとしている。

 


しかし、大平はただみているという愚行はしないのだろう。そして実際にしなかった。

角栄は大平の八年先輩であったが、大平は自身が望むすき焼きワールドを実現するために砂糖をプッシュした。全力で。

結果的に鍋の中はめちゃくちゃになったけれど。

めちゃくちゃになってしまった結果、次回から鍋を分けるというソリューションが生まれたわけで。

わたしも砂糖をプッシュできる人間側にいたいかもしれない。