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Quick pay!!!

ずるずるとレシートがレジから吐き出されてそれらが溜まりに溜まった受けにぼとん落下した。

無限なるオアシス。この悪魔はわたしに買物する機会をあたえる天賦の才を持ち合わせている。その名はQuick Pay。なんだかよく分からんが端末をレジの点滅したところにかざすと、Quick Pay!!強烈な爆風爆音やらを辺りに撒き散らすのだが、それさえ我慢すれば(やりすぎると爆風でガラス片や冷凍ファミチキが飛んでくるが)店員から品物を受け取ることができるから、たかだかその一瞬の我慢で商品を受け取ることができる。

ただ、商品の価値によって、例えば某有名ラーメン屋監修の油そばとかをQuick Payしたところで、端末をかざす右手が持っていかれる可能性もあるとの噂があり、私は普段、せいぜい贅沢をしてモンスターやレッドブルなどのエナジードリンクやおーいお茶など飲料水、ピザまん辺りでQuick Payの使用を制限しており、基本的にそのあたりの価値を超えると自分にどんな危険が降りかかるかが未知でもあるため、乱用は危険であるという意識が常にあるのだ。わたしは一度たばこをQuick Payする男を遠巻きから眺めて居たのだが、Quick Payの爆音がコンビニを支配したと同時にたばこの箱ごと引火して燃え尽きたため、結局もう一度Quick Payしたものの、その男はいつの間にか全裸で早速さと2個目のタバコだけ店員の手からもぎ取って逃げ帰っていくのをみた。いわゆる諸刃の剣である。